26vol.リハビリテーションによる治療や予防医学で地域の皆様の健康長寿に貢献するUser Report― クリニックのコンセプトについて教えてください。リハビリテーションによる治療や予防医学を実施して地域の皆様の健康寿命を延ばしたい、というのがこのクリニックのコンセプトです。高齢化が進み、寿命が延びても、動けない期間が長くては意味がない。動ける時間をできるだけ長くできるよう、それを実現できる クリニックをつくりたいと思い、私と家族の故郷である島根県松江市に開院準備をしています。若くて元気なうちは、手術をしてリハビリテーションをすればスムーズに元の生活に戻れます。しかし、高齢の方の運動器疾患にありがちなのは、一度大きな怪我をしてしまうと、それがきっかけで廃用が 進んでしまい、元の生活に戻れなくなってしまうというケースです。整形外科医として複数の急性期病院に勤務してきたなかで、そういった場面をたくさん見てきました。怪我をしていなくても、この ような状況に陥る可能性のある予備軍の方も数多くいらっしゃると推察されます。そういった方にリハビリテーション、予防医学を実施することで、健康に活動できる期間を延ばしていきたい、というのが私の考えです。そのため、リハビリテーション室は、とにかく広く確保したいというのが設計当初からのこだわりで、170㎡確保しています。― 酒井医療の物理療法機器を採用された理由を教えてください。当初はリハビリテーション室に導入する機器は、別のプランを検討していました。運動療法を中心としたリハビリテーション室にしていきたいと考えていましたし、物理療法は、そこまで興味を持っていなかったというのが正直なところです。ですが、「寝ているだけ、心地よいだけの物理療法はおすすめしない」という酒井医療さんの提案で、物理療法に対する考え方ががらりと 変わりました。今までの私の物理療法に対するイメージは、電気を流して痛みをなんとなく和らげる、ウォーターベッドに寝て気持ちよくなって帰ってもらう、というものでした。酒井医療さんは、理学療法士による手技を主軸に置きながら、物理 療法を同時に活用することで、患部の痛みを緩和したり、可動域を 広げたりして、運動がしやすい状態にするという考え方で、非常に 興味を持ちました。専門家による運動器リハビリテーションに、付加 価値として物理療法を加える。これは私の考え方にも合致しているし、新しいリハビリテーションのかたちなのではないか、一度試してみる価値があるなと思い、提案いただいた機器を採用しました。理学療法士によるリハを主軸に置きながら、物理療法を付加するという発想に可能性を感じたおがわ整形外科クリニック様予防医学やリハビリテーションを積極的に取り入れ、地域の皆様を元気にする。02
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