導入事例
在宅型の施設だからこそできる「入居者様の今に合わせた入浴環境」とは

埼玉県さいたま市

与野ひばり館

2022年2月、株式会社ケアプランニングが運営する住宅型有料老人ホーム「与野ひばり館」がさいたま市与野にオープンしました。
今回は、「高齢者が安心できる入浴環境」を展開する同法人様に、入浴装置を選ぶポイントや活用方法について伺いました。

入居者様の状況に応じた介護サービスの利用により、自由度の高い生活を提供しています。

―介護保険制度上の区分を活かした施設運営をされることで、入居者様の負担がかなり抑えられているとお聞きました。
与野ひばり館は、「住宅型有料老人ホーム」(以下、住宅型有老ホーム)に区分される施設ですので、介護保険制度上は「在宅」と位置付けられるというところがポイントです。いわばご自宅と、特別養護老人ホーム(以下、特養)や介護老人保健施設(以下、老健)の中間くらいの施設といえます。自立から要介護2くらいまでで入居される方が多いのですが、入居時より重度化されることもありますので、ターミナルケアや看取りにも対応しています。
入居者様のうち半分くらいの方はデイサービスに行かれていますし、ご自分で通院やお出掛け、ご家族と外出される方もあり、平日の日中は在室されている方が少なくなります。特養や老健等の施設のような外出制限がありませんので、みなさん自由に過ごされています。当施設は、必要な介護サービスだけを選択して組み合わせて利用できますので、費用負担も小さくできるのが特徴です。自立度が高く介護保険を利用されない場合には、家賃、光熱費、食費のみですから、ご自宅に住まわれているのと同じ感覚です。また、建物は、中古物件をリノベーションし初期投資費を抑えることで、負担を感じない家賃設定を実現しています。さらには食事に使用する食材などは、弊社が経営している食品スーパーから仕入れを行いますので、食事代についても入居者様に負担がかからないようにしています。
入居者様の好きなように介護サービスをご利用いただく方針のため、必ずしも全員が弊社のデイサービスを利用していません。3割くらいの方は別法人の事業所をご利用されますし、ケアマネジャーも半数くらいが外部の方となっています。

さまざまなステージの方にもより良い「入浴」を提供したいという思い。

―デイサービスでの導入から始まり、住宅型有老ホーム「ひばり館」においてもパンジーiをご愛用いただいています。長きに渡るご愛顧に対する思いをお聞かせください。
住宅型有老ホームやサ高住のような施設ではさまざまな段階の方が入居されます。軽度の方であれば普通のお風呂での入浴も可能ですし、デイサービスで入浴される方もいます。入居者様の状況により日常動作に不安や課題が生じてくると、それに対応した入浴スタイルが求められることになります。いずれターミナルや看取りといった重度の方に進んでいかれる方もいらっしゃるわけですから、そうした方々には当然入浴装置が必要になってきます。
それにはパンジーiは対応できないのですが、それは当然です。パンジーiは「中間浴」という位置づけですから。入浴装置等が必要になった方には、「訪問入浴」を利用していただいています。繰り返しになりますが、当施設は介護保険制度上「在宅」の扱いになりますから、介護保険を利用すれば訪問入浴も可能になるのです。在宅という位置づけだからこそできる「介護保険サービスをフル活用する」方式です。
訪問入浴を利用することで、施設として大型仰臥位などの本格的な入浴装置を導入する必要はありません。特養や老健のように要介護3以上の方が大勢いらっしゃるわけでもありませんし、重度の方が長期間に渡って住まわれるわけでもありません。また、入居から時を経て看取りを行う場合も、その期間は短いことがほとんどです。つまり住宅型有老ホームやサ高住では、その短い期間のための本格的な入浴装置導入は考えなくてもよく、最初は普通のお風呂で入浴、次にパンジーiによる入浴、そして重度化した場合は訪問入浴を利用するという流れがよい、というのが私の持論です。
弊社ではもともとデイサービスからパンジーiの導入を始めたのですが、現在ほぼ全店舗にあたる15店舗で導入しています。デイサービスは定員50-120名と規模の大きな施設になり、多種多様な障害をお持ちの方が利用されていますが、パンジーiで十分に対応できています。日常動作のさまざまなレベルの他にも、ちょっとした腰痛時や骨折後の短期間リハビリ中の方にも使えるのがパンジーiなのです。こうした使用経験から、在宅×パンジーiが中間浴として十分対応可能で、ベストチョイスであることは間違いないと断言できます。

パンジーとの出会いがもたらした意識変革

パンジーiを設置した浴室は、2020サイズのユニットバス2式を連結させた特別仕様(2m×4m)。シャワーキャリーの取り回しスペースを確保している。

―実際に導入されてからの実感としてどのようなものがありましたでしょうか。また入居者様、スタッフ様の感想などお聞かせください。
私自身が初めてパンジーと出会ったのは16年くらい前、酒井医療さんのショールームでした。
当時、弊社のデイサービスは普通のお風呂で対応しており、重度化してくる方への対応のために入浴装置が必要との思いもありました。しかしそんなスペースや予算もなく…何か良い方法は無いかと、たまたまショールームを見に行って、ふつうのお風呂としても使えて、家庭用コンセントで充電できて、既存の浴室にそのままポンと置けるパンジーと出会い、「これだ!」と直感しました。さまざまな身体機能レベルの方に対応できること、使いやすいこと、それに非力な女性でも介助がしやすいというところが重要なポイントでした。
それまでの入浴介助は2人がかり、女性なら3人がかりになることも多く、体の大きな方・重い方や要介護5の方には安全策としてこの体制をとっていました。しかし、特にスタッフの腰痛は深刻で、いつか労災になるだろうという状況でした。それがパンジーの導入により、介助は女性1名でも十分対応可能になりました。何より、入居者様が安心してお風呂に入っていただけているのが、とてもよく分かるのです。

―最後に、パンジーiの導入を検討されている方たちにメッセージをお願いします。
段々と体の自由が利かなくなってくる高齢者の方にとって、やはり入浴は怖い行動だと思います。裸ですし、足元は滑りやすいですし、高齢者の転倒って本当に怖いですよね。でも、パンジーiなら座りながら入れますし、何よりも「目の前に手すりがある」のが良いですね。他社の似たような製品などを見る機会が何度もありましたが、パンジーiは「より安全に利用できる」という点で優れていました。ご自分のすぐ見えるところに掴むところがある、これ以上の安心感は無いですよね。本当によく考えられていると思います。
パンジーiは在宅サービスという形で臨機応変に利用できる、中間浴としては最高の製品だと思っています。

株式会社ケアプランニング
取締役
持田 勝健 様 

施設情報

法人名 株式会社ケアプランニング
施設名称 住宅型有料老人ホーム 与野ひばり館
居室総数 40室

納入機器

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