評価 (3)上肢機能評価
上肢機能評価
ハンドセラピィにおける上肢機能評価とは、目的を達成する為の動作方向の正確性、把持のタイミング、力などの協調動作を標準化された機器・検査方法を用いて、客観的な標準値と比較する方法や、治療の経過による変化を測定・記録する方法で評価をおこないます。また、テスト中の患者さんの作業動作を観察することにより、今後の治療計画に役立つ情報を得ることができます。
ここでは、ステフ(STEF)、ボックス&ブロックテスト(BBT)を紹介いたします。
ステフ(STEF:Simple Test for Evaluating Hand Function)
日本で最もスタンダードな検査方法です。
10種のサブテストによる広い範囲の上肢機能障害に対するテストを行います。
テスト方法は検査台上で形状や重さ、材質の異なる10種類のパーツを把持・移動・離す一連の動作を左右の手を個別に行ない、それぞれにかかった時間をポイントに置き換えて評価します。このポイントを健常者と比較し、現時点の機能レベルの把握ができます。
ステフのテスト例
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布の移動
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大球の移動
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木円板の移動
ボックス&ブロックテスト(BBT:Box and Block Test)
世界標準的な簡易上肢機能検査方法です。
非常に短時間で単純な方法でのテストですので、手軽に行える検査です。
テスト方法は2つのボックスのうちの一方に150個のブロックを入れ、片手でもう一方のボックスに移動させます。1分間に何個のブロックを移動させたかの個数がポイントとなる非常に簡易な上肢機能検査です。ポイントを健常者と比較し、現時点の機能レベルの把握を把握します。
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150個のブロックをできるだけ平らにしてから開始します。
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仕切り板を超えて他方のボックスに移動させた個数がポイントです。
関連製品
上肢の動作能力を素早く客観的に評価
簡易上肢機能検査 ステフSOT-3000
【セット構成】
本体、各種パーツ、手引書、ステフ検査シート
【仕様】
●収納時寸法(収納ケース):445(W)×445(D)×95(H)mm
●使用時寸法:800(W)×400(D)×35(H)mm
●質量:7.2kg
●検査台材質:ラワン材化粧合板
ポイント
- 上肢機能検査の定番。広く利用されています。
- 検査シートの記述がマーキング方式で作成が簡単、検査結果が見やすい。
- 10種類のサブテストが約20分で終了。