評価 (4)巧緻性評価
巧緻性評価
ハンドセラピィにおける巧緻性評価とは、主に手指の動作の正確性、把持のタイミング、力などの協調動作を標準化された機器・検査方法を用いて、客観的な標準値と比較する方法や、治療の経過による変化を測定・記録する方法で評価をおこないます。
ここでは、IPU巧緻動作検査、パーデューペグボード、オコナー巧緻テストを紹介いたします。
IPU巧緻動作検査(Ibaraki Prefectural University Finger Dexterity Test)
専門的な知識なくても巧緻性を把握できる検査方法です。
3種のパグボードで各2パターンの動作でによる巧緻性のテストを行います。
テスト方法は9本のペグを移動させるテストと裏返すテストを各1分間行います。
時間内に実施できたペグの数を判定ソフトに入力すると、健常者と比較してのパーセンテージが求められるので、現時点の巧緻性が把握ができます。
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ペグの移動テスト
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ペグの裏返しテスト
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判定結果
オコナー巧緻テスト(O'Connor Finger Dexterity Test)
米国などで巧緻性の評価でよく利用されるテストです。
小さな部品を取り扱う能力を評価する検査機器で、素早い動作が要求されるテストをおこないます。
主な検査方法は片手で3本のピンをつまみ、ボードの穴にピンをさす作業を右上から水平方向に素早くおこないます。
最初の5列(50穴)とボードすべての穴を埋めるのに要したそれぞれの時間を記録します。
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ピンを3本つまむ
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ピンを移動する
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穴にさしこむ
パーデューペグボード(Purdue Pegboard Test)
パーデューペグボードは、組立や梱包などの手作業に対する巧緻性を評価するテストで、国際的な職業適性テストとして利用されています。
アッセンブリーテストでは①右手で穴にピンをさす②左手でワッシャーをピンにかぶせる③右手でカラーをのせる④左手でワッシャーをかぶせる。ここで1つのアッセンブリーが完成します。1分間で完成したアッセンブリーを点数化し、評価基準値と比較していきます。
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ピンをさす、ワッシャーをかぶせる
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カラーをのせる、ワッシャーをかぶせる
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1分間でテスト終了