神奈川県横浜市
ファミリー・ホスピス本牧ハウス
最後まで暮らしていただく住まい「ファミリー・ホスピス」とは。
ファミリー・ホスピスは、ホスピスの語源「客を暖かくもてなす」を理念として、医療的ケアを必要とする方々に長期的医療をしながら最後まで暮らしていただく住まい、すなわち「ホスピス住宅」です。主な入居者様となるのはがん末期の方と難病の方となります。
医療依存度の高い方々が安心してお過ごしいただけるよう、看護師をはじめとする専門職が地域と連携しながら、24時間365日で医療ケアを提供しています。
入居者様の入居期間がその方によって大きく異なるのも当ハウスの特徴です。がん末期の方ですと残念ながら予後が1週間や2週間と短い方がいる一方で、病状が安定し長期の療養となる方もいらっしゃいます。難病の方で対象になるのは「別表第7:厚生労働大臣が定める疾病等※」を持つ方となります。※厚生労働省告示において厚生労働大臣の定める特掲診療料施設基準等別表第七に掲げる疾病等のこと。
別表第7:厚生労働大臣が定める疾病等
・ 末期の悪性腫瘍 | ・ 脊髄小脳変性症 | ・ プリオン病 | ・ 球脊髄性筋萎縮症 |
・ 多発性硬化症 | ・ ハンチントン病 | ・ 亜急性硬化性全脳炎 | ・ 慢性炎症性脱髄性多発神経炎 |
・ 重症筋無力症 | ・ 進行性筋ジストロフィー症 | ・ ライソゾーム病 | ・ 後天性免疫不全症候群 |
・ スモン | ・ パーキンソン病関連疾患 | ・ 副腎白質ジストロフィー | ・ 頸髄損傷 |
・ 筋萎縮性側索硬化症 | ・ 多系統萎縮症 | ・ 脊髄性筋萎縮症 | ・ 人工呼吸器を使用している状態 |
最後を迎える場所だからこそ「理想の入浴の在り方」を追求する。
―浴槽の使い分けについてお聞かせください。
ここ最近オープンするハウスでは、3~4種類くらいの浴槽を設けることが多くなっています。
がんの方の場合、一般個浴(ユニットバス)での利用にはじまり、病状の進行に応じて座位入浴装置、最重度の方は仰臥位入浴装置(湯に浸かる浴槽かミスト浴の選択式)での入浴となります。
一方で難病の方の場合、気管切開の有無が浴槽の選定ポイントになります。すなわち、呼吸器をつけたまま湯船に浸かる方法はスタッフのスキルが問われる入浴になるため、安全を優先しミスト浴を選択することもあれば、入居者の「湯に浸かりたい」という希望に応えるために、スタッフのスキルを磨き充分な安全を確保した上で、湯に浸かる方法を選ぶこともあります、
さらに、ご本人・ご家族のご要望や医師の指示なども包括的に検討した上で、最善の入浴プランをお選びいただいています。
―それぞれ、どれくらいの割合で使用されているのでしょうか。
その時々で、全然違います。一カ月に8名の方が新しく入居されることもあれば3名の時もあり、入居された直後は、一般個浴(ユニットバス)を使用いただくことが多いのですが、それが3週間くらい経つと状況が変わり適した入浴装置が変わります。ですから、それぞれの浴槽をどのくらいの頻度で使うかは、どの時点で観測するかによって異なり一概には言えません。受け入れる側としては、軽度の方が多い時期でも、重度の方が多い時期でも、入居される方に最善の入浴方法をお選びいただけるような環境を用意しています。
導入する設備や機器が「使いやすい」ことの重要性
―入浴装置を導入される際、どのようなことを重視し選定されていらっしゃいますか。
導入の際は、ケアをする看護師や介護士の意見を大切にしています。入浴されるのは入居者様なのですが、その時間を気持ちよく安全に過ごしていただくためには、看護師や介護士がいかにストレスなく使えるものであるかが重要です。そういった意味で「使いやすいもの」であることがベースになります。現実問題として価格などの要素もありますが、その少しの違いでケアが滞るとか苦痛になるとか、結果として入居者様に迷惑をかけてしまうことはあってはならないことです。やはり実際に入浴の介助を行うのはスタッフたちですから。
私たちが新しいハウスをオープンする際は、既存の他ハウスでケアに慣れているスタッフがサポートに加わります。そこで新しいスタッフはノウハウを見て学び、レクチャーしてもらいながら適切な入浴ケアを覚えます。
しかしこの時「教える」立場のスタッフが扱いづらい装置だと、教えるハードルが上がってしまいます。
私たちは「設備や機器の操作に気をとられることなく、入居者様のケアに専念する」ことを目指しています。そのためには、設備や機器が「使いやすく」なければなりません。また、「教わる立場」のスタッフもいずれは「教える立場」になりますので、グループ全体に安全で負担の少ない入浴ケアを普及させるためにも「使いやすさ」は必須条件だと考えています。
ホーミィイースはシンプルな構造のため、操作数が少なく、使いやすいとスタッフから好評です。新しいハウスでも座位入浴装置はホーミィイースというケースが増えているのも、こうした理由からです。
「街がホスピスになる」を掲げて
―今後どのような展望をお持ちでしょうか。
これから先、病院から在宅に移る方が増えてくることが予想されます。日本人は在宅で最期を迎えたいと思われる方が多いのですが、まだ充分に手が差し伸べられていません。今後、私たちの運営する在宅ホスピスに人材育成や地域との連携、訪問・通い・泊まりといったサービスをプラスアルファできれば、さらに終末期における自宅療法がしやすくなるのではないか…と考えています。
「街がホスピスになる」をコンセプトに掲げ、「ご自宅での療養生活」の完全サポートを目指していきます。
お話を伺った方
日本ホスピスホールディングス株式会社
業務部 部長 西川 博英 様
施設情報
法人名 | ファミリー・ホスピス株式会社 |
---|---|
施設名称 | ファミリー・ホスピス本牧ハウス |
入所者数 | 36名 |
ご施設紹介 | がんや難病など専門的な緩和ケアを必要とする患者さんが集まって住む「ホスピス住宅」。 24時間365日、看護師が常駐。緩和ケアが必要な方々の「おうち」として入居者様の自己決定を尊重されている。 |
納入機器
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